Q 触媒はどのような物質で、
どのような役割をしているのでしょうか
A 化学の教科書では「化学反応に際し、反応物質以外のものでそれ自身は化学反応をうけず、
しかも反応速度を速める物質」との説明になりますが、実用的な意味では
「目的とする化学反応だけを効率的に起こされる物質」あるいは
「活性化エネルギーを低くする作用を持つ物質で、エネルギーの峠を低め、新しい原子の組み換えの経路を作り出す物質」
白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)などの酸化物 etc.
Q 触媒と光触媒反応の違い
(活性点の有無)は何でしょうか
A 触媒反応「活性点有り」・・・固体触媒ならその表面、錯体触媒ならその錯体中。
酵素のような生体触媒ではその中に存在し、この場所で反応が起こります。
金属触媒、白金(Pt)、パラジウム(Pd) etc.
光触媒反応「活性点なし」・・・光が当たったときに、光の量に応じて反応が起こります。光触媒物質が電子励起することによって起こる酸化還元反応です。言い換えると、酸化還元反応を光エネルギーによって進行させるということになります。
酸化チタン(TiO2)、酸化タングステン(WO3)、酸化亜鉛(ZnO) etc.
Q 光触媒を利用した空気浄化と
吸着剤を利用した空気浄化の違いは
A 光触媒脱臭装置(当社仕様)方式とは吸着剤とのハイブリッド型になります。
空気中の臭気物質は、いったん急速に吸着剤に捕集され、吸着剤の表面上では臭気濃度が大きいところから小さいところへと表面拡散が起こります。その吸着剤のごく近傍に光触媒があり、紫外線光が照射されている場合には、吸着剤表面上を拡散中の臭気物質が次々と光触媒と接触し、臭気物質は酸化されて 水と二酸化炭素となって脱離していきます。
その結果、光触媒が存在する吸着剤表面は
常に臭気物質の濃度が小さい状態となり
拡散が繰り返され、吸着剤の性能は低下しない状態で保たれます。
吸着系脱臭装置(他社仕様)方式では空気中の臭気物質はいったん吸着剤に捕集(物理吸着)されますが、時間とともに表面は臭気物質であふれて破過状態(吸着量が満パイ状態)となり、
周辺の温度の変化によっては臭気物質が吸着剤表面から脱離して
強い悪臭をもたらす可能性があります。
脱臭のための吸着剤が数種類の吸着剤(活性炭、ゼオライト、無機系セラミック)を複合している場合が多い理由としては、1種類の吸着剤だけでは複合臭気(飲食厨房臭、タバコ臭、食品工場臭、動物飼育臭etc.)には対応できないためです。
Q 光触媒の性能評価(試験方法)は
どのようなものですか
A 空気浄化とセルフクリーニングについて説明します。空気浄化の試験方法では汚染物質を連続的に供給する
流通式光照射容器を用いて支援を行います。汚染物質は目的に応じて、性質の異なる5種類から選択します。
① 窒素化合物 ②アセトアルデヒド ③トルエン ④ホルムアルデヒド ⑤メチルメルカプタン
②、③、⑤は悪臭防止法による特定悪臭物質(22物質)に指定されています。
セルフクリーニングの試験方法では2つの機能から構成されるため「有機物の分解能力を測定する試験方法」について述べます。
メチレンブルー色素を用いる湿式分解性能試験方法はJIS R 1703-2、ISO 10678としています。
汚れの成分である有機物をメチレンブルー色素に置き換えて、その光触媒分解活性指数Rを求める試験です。
JIS R 1703-2では、光触媒活性指数Rが5 nmol/L/min以上で光触媒能が認められると判断できます。
当社製品に用いられる光触媒も十分に光触媒能を有した試料であると認められています。(某自治体分析センター証明済み)
■光触媒工業会
ホームページはhttp://www.piaj.gr.jp/roller/
光触媒製品性能判定基準
Q 臭気濃度、臭気指数とは
A 臭気濃度とは試料ガスをにおいが感じられなくなるまで無臭空気で希釈したときの希釈倍数で、
臭気指数とは人間の感覚量に対応させるため、希釈倍数を対数で表した尺度です。
臭気指数 = 10 × Log (臭気濃度)
(例) 臭気指数37 = 10 × Log (臭気濃度5000)
Q 臭気排出強度とは
A 臭気排出強度(OER:Odor Emission Rate)とは臭気濃度に排出ガス流量を乗じた値です。
臭気排出強度(OER)= 臭気濃度 × 排出ガス流量 (m3N/分)
(例) OER (2500000) = 臭気濃度 (5000) × 排出ガス流量 (500m3N/分)
Q 臭気指数、臭気濃度規制全般について
教えてください
A 悪臭防止法では臭気指数(臭気濃度)規制として、
1号基準(敷地境界線)、2号基準(気体排出口)、3号基準(排出水)の3種類の規制基準があり、
規制地域内工場や事業場はこれらすべての基準を満たさなければなりません。
規制地域の指定及び「特定悪臭物質濃度」または「臭気指数(臭気濃度)」の規制基準は各自治体、市町村の長が設定します。全国どこでも規制基準が一緒にはならないと云うことです!!!
Q においシミュレーターとは
どんな事をするの
A 臭気指数2号基準設定ソフト(においシミュレーター)は2号基準に適合しているかどうかを確認するためにはじめに排出口の調査を行い、測定データを集めます。次に本ソフトにデータを入力し2号基準を計算します。そして現在の排出しているガスの臭気指数と2号基準を比較し規制の適合状況を判断します。
他には当社では複数の大気拡散モデルソフトを用いて別途シミュレーションも実施しています。
お電話( 03-3662-5644 )もしくはお問い合わせフォームからお気軽に当社担当におたずねください。
Q 排出口の臭気指数
(臭気濃度)の測定に関して
留意すべき点を教えてください
A 2号基準(気体排出口)については、平成7年環境庁告示題63号(別表)臭気指数および臭気排出強度の算定の方法(排出口試料の方法)にて公平・公正に判定される必要があります。そこで公益社団法人におい・かおり環境協会が行う臭気測定認定事業所の登録に関し必要な事項を定め、測定精度が高く、専門的かつ適正な測定が実施できる事業所を「第1種臭気測定認定事業所」「第2種臭気測定認定事業所」として登録審査を実施しています。
現在、第1種認定事業所は2機関、第2種認定事業所73機関(平成27年3月1日現在)
■公益社団法人におい・かおり環境協会
当社は第1種認定事業所にて臭気測定を実施することで客観性、公平性をご提供しています。
その他お問合せ、資料請求は、お電話( 03-3662-5644 )もしくはお問い合わせフォームからお願い致します。